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武藤駐ロシア大使 着任後初会見 “制裁維持すべきも交流事業拡大”

 去年12月に新しいロシア大使として着任した武藤顕氏が着任後初めて会見を開き、ロシアへの制裁は欧米諸国とともに維持すべきだとしながらも、今後の日ロ関係のために相互理解を図る必要はあるとして文化交流事業を拡大させる方針を明らかにしました。(NHK 2024/2/29)

 ロシアに駐在する武藤大使は28日、モスクワで会見し、長期化するロシアによるウクライナ侵攻について「日本と欧米諸国は対ロ制裁で団結を維持するべきだ」と述べました。

 その一方で、「領土問題を解決して平和条約を締結するという方針を堅持することは当然のことで、そのためにもロシアとの対話を通じた相互理解を図ることが必要になると考えている。特に文化交流や若者を中心とした人的交流が重要だ」と述べことし政府の文化交流事業を拡大させる方針を明らかにしました。

 ロシアのウクライナへの侵攻を受けて中断した文化交流事業のうち、国費留学生や若手研究者の受け入れなどはすでに再開していますが、ことしは、新たに日本語教師や学習者を日本に招いたり、展示会や映画の上映会を開催したりする予定だということです。

 ウクライナ侵攻が続く中で交流事業を拡大させることについて、武藤大使は「戦争が長期化する中で何ができるのか発想を切り替えるべきだと考えている」と述べ、交流を断絶させず、積み重ねていくことが重要だとの考えを強調しました。

武藤顕新ロシア大使 着任後初会見 “制裁は維持すべきも文化交流事業拡大へ” | NHK | ロシア