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修学旅行誘致へツアー 根室管内で教員向け 「北方領土」関心向上狙い

 【根室北方領土隣接地域(根室管内1市4町)に修学旅行を誘致するため、東京都や愛知県、兵庫県など道外の小中高20校の教員20人を招いた「下見ツアー」が7月29日から31日まで行われた。30日は根室市納沙布岬などを訪れ、教育旅行の可能性を探った。(北海道新聞根室版2023/8/1)

 若い世代に北方領土問題の関心を高めてもらうきっかけとして、修学旅行で根室管内に訪れてもらおうと、内閣府北方対策本部が毎年主催している。

 一行は、根室市と標津、別海、羅臼の3町を訪問。30日は、納沙布岬北方領土返還運動啓発施設「北方館」で、歯舞群島貝殻島水晶島を望遠鏡で眺めたりした。岩山幸三館長が「ロシアによるウクライナ侵攻の影響でビザなし渡航がストップしている。元島民も高齢化しており、新しい返還運動を築かないといけない」などと説明した。

 参加した栃木県鹿沼商工高の潮田貴史教諭は「実際に来ることで、生徒に北方領土の近さを実感してほしい」と話していた。

 ツアーは2018年度から始め、昨年度までに延べ197人が参加した。新型コロナウイルス対策が強化されていた20~22年度は回数を絞って実施した。(先川ひとみ)