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地元の高校生に北方領土を 根室振興局が取り組み強化

根室地方の高校生に北方領土に関心を持ってもらおうと、根室振興局が取り組みに力を入れています。根室地方の高校では、振興局が企画して、北方領土の巡回展が始まっています。最初の会場となった羅臼高校の生徒玄関には、8日、北方領土に関するパネルのほか、動画を映し出す電子看板デジタルサイネージなどが設置されました。動画は昨年度、根室地方の高校生がアイデアを出しあって制作したもので、北方四島の自然や生き物を写真で紹介したり、ロシア文化をクイズで学んでもらったりする内容となっています。設置を手伝った羅臼高校2年の男子生徒は「北方領土について少しでも知ることができた。目を通すだけでもいいので見てほしい」と話していました。巡回展は6月下旬まで根室地方の高校、6校をまわるということです。また、振興局は地元の高校生を対象にしたビンゴゲームをつくり、景品を用意するなどして活動への参加を呼びかけています。ビンゴゲームのカードには9つのマス目にそれぞれ北方領土問題に関する活動内容が書かれています。「元島民や語り部に質問する」とか「高校の巡回展でデジタルサイネージの感想を聞く」などの内容でこうした活動に参加した場合、チェックを入れていきます。景品が用意されていて、縦、横、斜めのうち2列をそろえると、北方領土のイメージキャラクター・「エリカちゃん」の人形がプレゼントされます。また、すべてのマス目を埋めると「エリカちゃん」が描かれたエコバッグがプレゼントされます。元島民の平均年齢が87歳を超え、高齢化が進む中、根室振興局は若者たちに気軽に啓発活動に参加してもらいたいとしています。ビンゴのカードは各学校を通じて希望者に配付されるということです。根室振興局北方領土対策根室地域本部の山本里乃主事は「簡単なものから少し難しいものまで難易度を幅広くしているので、できるところから取り組んでもらえれば」と話していました。(NHK北海道 NEWS WEB 2023/5/10)