北方領土の話題と最新事情

北方領土の今を伝えるニュースや島の最新事情などを紹介しています。

択捉島・紗那川 カラフトマスが大量に遡上 

北方四島の話題

 サハリン・クリル通信2019/8/9

択捉島の河川でカラフトマスの遡上が活発になっている。クリリスク(紗那)を流れるクリルカ川(紗那川)では、8月9日に遡上をコントロールするための網の仕掛が許可された。産卵場所では川の水位が4㎝に下がり、水温も19~20度に上がり、2万6千尾以上が遡上したカラフトマスが危険な状態になっている。クリルカ川では1時間に50尾以上が遡上している。サハリン州全体では今年の定置網漁が始まって以来9,200トンを水揚げしているが、そのうち択捉島で2,500トン以上を漁獲。昨年同様、クリル諸島での漁獲が拡大している。

f:id:moto-tomin2sei:20190810105923j:plain

 

択捉島ヤースヌイ空港 ターミナルビル拡張 費用は約1億1,800万ルーブル

f:id:moto-tomin2sei:20190810091441j:plain

北方四島の話題

 サハリン・インフォ2019/8/9

択捉島の空の玄関口「ヤースヌイ空港」ターミナルビルの改修工事が行われる。待合室や搭乗手続き、手荷物処理スペースなどを拡大し、面積は従来に比べて20%以上広くなる。これによって1時間ありたの対応能力は70人に増強される。改修工事ではフローリングや窓の取り換え、前庭の整備なども行われる予定で、費用は約1億1,800万ルーブルサハリン州政府が支出する。2020年10月完成予定。

f:id:moto-tomin2sei:20190810091412j:plain

 

空路墓参団 国後島・泊墓地、択捉島・留別、ポンヤリ墓地へ

f:id:moto-tomin2sei:20190810083139j:plain

10日~11日に行われる今年の空路墓参。国後島の泊墓地と択捉島の留別、ポンヤリ墓地でお参りする予定です。択捉島で受け入れ準備をしてくれているシュミヒンさんがポンヤリ墓地の草刈りをしてくれました。いつも、ありがとうございます。

https://www.facebook.com/shumikoleg?fref=pb&__tn__=%2Cd-a-R&eid=ARD3MVX4EfAu3J8mNbBXUdAyRGuSfvMFVKYwPWhNq-zjLUg3kv4ZjGTL77gcFFfFo1ZzaW4Mt09IcC7F&hc_location=profile_browser

以下は10日付の北海道新聞の記事です。

f:id:moto-tomin2sei:20190810083227j:plain

f:id:moto-tomin2sei:20190810083157j:plain

 

埋葬場所の半数不明 北方領土、日本人墓石見つからず

北方四島の話題
 日本経済新聞 2019/8/6 

●ロシアが実効支配する北方領土の4島に眠る日本人約4700人のうち、約49%の約2300人について埋葬されている正確な場所が分かっていないことが6日までに、元島民団体の千島歯舞諸島居住者連盟(千島連盟)や北海道への取材で分かった。

●千島連盟が昨年度までに作成した国への報告書によると、島には52カ所の墓地があるとされるが、うち30カ所については墓石が見つからないなどの理由で位置が未確認のままになっている。

●千島連盟は墓地の正確な位置や現状を知るため、専門家による現地調査の実施や、ロシア側に情報提供を依頼するよう国に要望している。

●元島民らによる島への墓参は、旅券(パスポート)やロシアの査証(ビザ)を持たずに島を訪れる「ビザなし訪問」の枠組みで実施した。正確な位置が分かっていない場合は、元島民の記憶を頼りにだいたいの場所を「墓地」として墓参を実施しているため、祖先が眠る墓の場所を把握できていない遺族も多い。

●千島連盟は1997~99年度に、4島にある墓地の所在地を集中的に調査した。その後もビザなし訪問の際に正確な場所の把握に努めてきた。元島民の証言を頼りに現地を訪れても、墓地がロシアの軍事施設などに変わり立ち入れない場所もあったという。墓石の中には土に埋まったり、建材として使われたりしたものがあるとされる。

北方領土の歴史を研究する北海道博物館の右代啓視さん(60)は7月、択捉島の墓参に同行した。元島民の高齢化が進み、島に関する記憶のある人が減っていることを懸念し「4島にある日本人の歴史や文化を保護するため、専門家による調査を早急にする必要がある」と話した。〔共同〕

f:id:moto-tomin2sei:20190809163635j:plain



 

南クリル副市長ラドチェンコ氏がサハリン州水産局長に

北方四島の話題

 サハリン・インフォ2019/8/9

国後島色丹島歯舞群島を管轄する南クリル行政府のイワン・ラドチェンコ第一副市長がサハリン州水産局長に就任する見通しなった。ラドチェンコ氏は1984年、ユジノサハリンスクの生まれ。2006年にバイカル州立経済法律大学を卒業し、法律事務所でキャリアをスタートした。2008年に公務員に転身し、州水産局、州政府で仕事をしてきた。2018年3月に南クリル行政府副市長に任命された。州水産局長のポストはアンドレイ・マイドフ前局長が辞任し空席になっている。

f:id:moto-tomin2sei:20190809161554j:plain

 

メドヴェージェフ首相 クリル諸島のビジネスを活性化する特別政策の取りまとめを指示

f:id:moto-tomin2sei:20190809054244j:plain

北方四島の話題

 astv.ru 2019/8/7

メドヴェージェフ首相はクリル諸島のビジネスを活性化する特別な政策をまとめ、9月2日までに提案するよう関係省庁とサハリン州に指示した。政府のウエブサイトによると、ユジノサハリンスクで行われた8月2日の会議終了後、ロシア経済発展省、東部開発省、財務省サハリン州政府に対して「税制上の優遇措置を含む」政策の取りまとめを指示している。メドヴェージェフ首相は同日の会議でリマレンコ知事代行が提案したクリル諸島のビジネスにかかる連邦税、地方税をゼロにする提言について「興味深い」と発言していた。

「極東の要塞--クリル諸島」調査隊が択捉島で第二次大戦中の武器、弾薬を発見

北方四島の話題

 タス通信2019/8/6

ロシア軍東部軍管区は、ロシア軍や地理学会などが組織する調査隊「極東の要塞--クリル諸島」が、択捉島で第二次大戦中の武器や装備、弾薬を発見した、と記者団に語った。調査隊は択捉島のクイビシェフコエ湖(※オホーツク海側の留別近くにあるラウス沼)でダイバーを潜らせ、ソナーを使った調査を実施。武器や軍事装備を発見した。調査団は7月30日に択捉島に入り、カサトカ湾(単冠湾)に残る日本軍守備隊の地下要塞の調査に着手。この後、8月後半から9月中旬までウルップ島で植物学、火山学、地質学の分野で調査を行う。

f:id:moto-tomin2sei:20190808112109j:plain

f:id:moto-tomin2sei:20190808113527j:plain