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清隆寺本堂  国登録有形文化財に正式登録 国後島産木材使用

 サクラの名所としても知られる「清隆寺本堂」(松本町2)が国の登録有形文化財(建造物)に登録された。国の文化審議会が3月に文化財登録を答申していたもので、15日正式に登録となった。(釧路新聞2024/8/23)

 真言宗智山派、護国山清隆寺が正式名称。本尊は不動明王で、現在の清隆寺本堂は1925(大正14)年の建立。生涯百カ寺を建立したと言われる気仙大工・花輪喜久蔵の設計、建築大工は梅内小一郎。

 入母屋(いりもや)造りで軒周りに秀逸な彫刻が施されている。造営には北方領土国後島産の木材が使われており、境内には同島から移植された樹齢150年を超えるチシマザクラもある。

 石垣雅敏市長は「当市が北方領土との深いつながりの中で歴史を刻んできたことの証しであり、改めて領土返還への思いと、その魅力を広く発信していきたい」とコメントした。

 市内の国登録有形文化財は、ほかに日本資本主義の父・渋沢栄一ゆかりの明治公園赤レンガサイロ(3基、2001年登録)、根室国後間海底電信線陸揚げ施設(2021年登録)がある。