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色丹島で41年ぶりに野生のベニバナヤマシャクヤクの生育地を確認

色丹島で野生のベニバナヤマシャクヤクの生育地が41年ぶりに発見された。ロシアとサハリン州レッドデータブックに記載されている希少種、ボタン科のベニバナヤマシャクヤクが生育していたのはマロクリリスコエ村(斜古丹)近くのオトラダ川の氾濫原にある低木林の草地。発見した時期は9月で、結実が終わった段階で、広さ10㎡で17の個体が見つかった。クリル自然保護区では、学術論文の発表に向けて準備を進めている。文献によると、1962年に同様の場所で記録されている。その後、1968年にクライ・スベタ岬(世界の果て岬=エイタンノット崎)近くの丘の斜面、1981年にクラボバヤ湾(アナマ湾)でそれぞれ確認され、今回は41年ぶりとなる。ベニバナヤマシャクヤクは高さ30㎝から50㎝、葉は2回3出複葉。花は7㎝~10㎝の5弁花で、紅紫色、白い花もある。果実は長さ2.5㎝~3.5㎝の倒卵形の袋果で、熟すと割れて黒や紺、赤の種子が露出する。種子は球形で5mm~7.5mmある。開花期は6月下旬から7月上旬。(クリル自然保護区ウエブサイト2022/12/6)