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<うちのイチ押し!>あま太郎 皮、あんこ根室の味守る

 老若男女がひっきりなしに訪れる店内に入ると、あんこの甘い香りに包まれる。黒あんの入った看板商品のお焼き「あま太郎」(110円)は、1958年の創業時から同じ製法を貫く。「皮もあんこも昔のまま。それが鉄則です」。店を経営する3代目の平川毅さん(64)は力を込める。(北海道新聞釧路根室版2022/10/14)

 「昔のまま」を重視するのは理由がある。店を継ぐために会社員を辞めて、96年にUターンした平川さんは、店頭で「根室の味だ」「懐かしい」との声をよく聞いたという。「お客さんにとって『あま太郎』は昔からなじんだ味。その味は崩せない」と実感した。

 同店のあんこは十勝産の小豆を使い、砂糖や塩の量も創業時から変えていない。約15分間中火でじっくり焼き上げて、ふっくらとした皮に仕上げる製法も守り続けている。

 一方で、クリームチーズやマヨネーズ、ハムが入った甘くないお焼きを開発するなど、挑戦も怠らない。「これからも変わらず、お客さんが日常的に行く店でありたい」(武藤里美)

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 根室市緑町2の16。木曜定休(20日まで臨時休業)。午前9時~午後8時(売り切れ次第閉店)。問い合わせは電話、0153・23・4616へ。