日本語でも歌われる「百万本のバラ」などのヒット曲で知られるロシアの国民的女性歌手アーラ・プガチョワさん（７３）は１８日、ウクライナ侵攻を批判した夫がロシア政府からスパイを意味する「外国のエージェント（代理人）」に指定されたため「夫への連帯として、私も指定してほしい」と訴える声明を発表し、侵攻を批判した。(共同通信2022/9/19)
政府は１６日に人気テレビ司会者の夫マクシム・ガルキンさんを指定。プガチョワさんは初めて、侵攻を続けるプーチン政権に反対の立場を明確にした。
プガチョワさんは自身のインスタグラムで公表した法務省宛ての声明で「夫は誠実な愛国者で祖国の繁栄と平和な生活、言論の自由を願っている」と表明。夫は侵攻が「妄想のような目的」のために行われていると考え、戦場で若者が死ぬのがやむよう望んでいる、と強調した。
独立系メディア「メドゥーザ」によると夫妻は侵攻開始後に出国し、プガチョワさんは８月に帰国した。ガルキンさんは４月にウクライナでのミサイル攻撃を批判する声明を公表し政府系テレビ「第１チャンネル」の番組から降板、国外にとどまっている。
プガチョワさんは２００９年、６０歳の誕生日に当時のメドベージェフ大統領から「祖国功労勲章」を授与された。
