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ロシア 早いイワシの漁場形成 今漁期既に1万3,000トン漁獲

ロシア漁業者による表層漁業は早い展開を見せている。今年2022年漁期、イワシ資源の漁場形成は早く、5月30日までに既に1万3,000トンが生産された。昨年2021年同期は、まだ漁獲がない状態だった。一方、サバについては、まだ集約的な漁獲はされていないが、全ロシア海洋漁業研究所ヴニロ太平洋支部チンロは、両資源ともに良好な状況と評価している。チンロは、昨年2021年夏季の調査で、両資源について北太平洋からカムチャツカ半島海域までの大規模分布を確認しており、その資源量をイワシ380万トン、サバ120万トンと算定していた。先に、科学調査船“チンロ”(ТИНРО)が、今年2022年漁期の表層魚等の魚群形成調査を目的にウラヂオストクを出港、クリール列島太平洋側海域と北太平洋公海部で包括的な調査を行うことになる。対象海域において、ロシアEEZに来遊するイワシ・サバの魚群形成の規模等に関する情報を収集し、色丹島クラボザヴォドスク(穴澗)に開設された研究基地“オケアニチェスカヤ”(Океаническая)等と連携して当該漁業予測を発信することをヴニロは計画している。(ロシア漁業ニュースヘッドライン2022/6/3)

色丹島の穴澗湾のギドロストロイの水産加工場