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国後島・古釜布でナイト・ライブラリー開催 5つの先住民族の文化学ぶ

国後島のクリル自然保護区の環境教育部門と南クリル中央図書館の共催で5月28日、「ロシアの人々の文化遺産の年」にちなんだナイト・ライブラリー(夜の図書館)が開催され、参加者はサハリン州の5つの先住民族の文様などを描きながら豊かな文化を学んだ。サハリン州で正式に登録されている先住民族ニヴフ、ウイルタ(ウィルタ)、エヴェンキ、ナナイの4民族。かつてクリル諸島(千島列島)やサハリン、カムチャツカ、そして近隣の日本に住んでいた5番目の先住民族アイヌは、まだ正式には登録リストに含まれていない。2010年の全ロシア人口調査によると、カムチャツカ半島サハリン州に109人のアイヌ民族がいる。最大のアイヌ民族のコミュニティはカムチャツカにあり、その代表者アレクセイ・ナカムラ代表によると「私たちは、ロシアでは日本人であり、日本ではロシア人である」という。残念ながら、ロ日の国家レベルでは、アイヌ民族に対する態度は高度に政治化されている。日本では、北海道に2万5,000人以上のアイヌ民族がいるにもかかわらず、先住民族と公式に認められたのは2008年になってからだった。そしてロシアでは、アイヌ民族の存在は今のところ認識されていない。ただし、2018年にウラジーミル・プーチン大統領は、アイヌの人々をロシアの先住民のリストに含めることに同意した。クリル諸島のほとんどの地名はアイヌ語に由来するもので、ロシア語ではない。日本語でもない。これらは波の音、海の小石のざわめき、噴気孔のシューという音、鳥や海の動物の鳴き声など、何世紀にもわたって根付いたアイヌ語の地名である。(クリル自然保護区ウエブサイト2022/5/30)