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「日本側は自国民の捜索よりも領有権の主張を優先させている」ロシア外務省代表

 「日本側は自国民の捜索よりも領有権の主張を優先させている」「日本は反ロシア・ヒステリーを背景に、外交的な倫理観だけでなく、基本的な人間性を忘れている」--ロシア外務省の公式代表であるマリア・ザハロワ報道官が、沈没した観光船KAZU 1の乗客の捜索活動に関連してコメントした。(TASS 2022/5/13)

 ザハロワ氏は「ロシアの国境警備隊は、日本の同僚の要請に応えて、死亡した可能性のある女性の遺体の発見に関する情報を伝えるなど、クリル諸島南部(北方四島)での捜索救助活動を支援した。日本の外務省は、5月6日付けのロシア外務省のKAZU 1に関する声明に関連して、島々に関する日本の法的立場と相容れないと東京のロシア大使館に抗議した」と述べた。

 ザハロワ氏は「ロシアの外交官は、この境界線は不適切で、無意味で、絶対に受け入れられないものとして、(日本側の抗議を)明確に却下した」と強調した。さらに、彼女は、クリル諸島南部に対するロシアの主権は疑いの余地がないことを改めて指摘した。「不法な領土主張を展開する日本の執着はよく知られているが、今回、日本側が同胞の遺体を見つけるという任務よりも、違法な(領土)主張を展開したことは驚くべきことである。日本では、猛烈な反ロシア・ヒステリーを背景に、外交倫理の規範だけでなく、基本的な人間性も忘れ始め、悲劇的な状況で私たちの助けを借りておきながら、ロシアの行動を歪めようとしているようだ」と語った。

 「この日本側の態度にもかかわらず、私たちは人道的配慮に基づき、困っている人々を助ける。私たちは捜索活動を支援し続ける」とザハロワ氏はコメントした。