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択捉島・紗那 街中からカラスが消えた、その理由は?

択捉島リリスク(紗那)の街中からカラスが突如姿を消した。SNSでは「母の日」の後あたりから、この不思議な現象がなぜ起こったのか、諸説入り乱れて議論が沸騰した。クリリスクの墓地を訪れた住民は、いつもとは違う異様な沈黙に気づいた。カラスの鳴き声が全く聞こえなかった。イースターのお供え、いつもならカラスが散らかすのだが、手つかずのまま。「彼らは毒殺されたのではないか」といった「陰謀説」を唱える住民も出てきた。死んだカラスは見つかっておらず、毒殺説は却下できそうだ。鳥類学者からは最も説得力のある説がもたらされた。餌となる食べ物探しに関連したカラスの営巣と移動の始まりではないか。その意味で言うと、街中のごみを入れるコンテナ(ごみ置き場)からカラスの群れが去った理由の一つは、ごみ処理を行う公益事業者がまともに仕事をするようになったことに関係するようだ。確かに、ごみ収集が以前より頻繁に行われるようになっている。餌を求めて、という説は街のごみ捨て場に行ってみて、間接的に確認できた。カラスがいた。カモメと平和的に共存しているようだった。いずれにしても、カラスは餌場を見つけ、クリルの住民は安眠を妨害されることはなくなった。(サハリン・インフォ2022/5/12)