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択捉島・紗那 70年以上も島の発展に貢献したのに…

サハリン州創設75周年を記念して、地域の発展に貢献した労働者を表彰するコンテストが行われたが、1949年に家族と共に択捉島に移住した男性が顕彰されなかったことに対して、遺族が不満を募らせている。クリリスク(紗那)在住のザンナ・セレズネバさんは「私の祖父はソビエトフィンランドの戦争と大祖国戦争を経験し、1949年に10人の子供を連れて島に来た。そして島で11人目の子供(ザンナさんの父)が生まれた。私たち家族のすべての世代はここ択捉島で働いている。ザベティ・イリイチ集団農場が設置されたばかりの時、祖父はレイドヴォ(別飛)に住んでいた。当時、水産加工場クリリスキー・ルイバクは存在さえしていなかった。祖父の後を継いで息子、娘、孫が働いた。島には一族が40人以上もいるのに私たちの家族が表彰を受けなかったのは残念だ」と語った。どうやら、推薦したクリリスキー・ルイバク社に、同じ名前の2つの家族が長年働いていたことが関係しているようだ。クリル地区行政府の担当者は「不幸な間違いだ」と話した。クリリスキー・ルイバク社は「残念ながら、ある労働者家族については、祖先のキャリアが確認できなかった。アーカイブは保存されていなかった」と説明した。祖父が名誉賞を受賞できなかったザンナさんは検察庁に上訴する考えだ。「同社は11人の子供のうち1人しか考慮に入れず、祖父の経験はまったくカウントされていない」と話している。(astv.ru 2022/5/6)