岸田文雄首相は２７日、ロシアのウクライナ侵攻について「暴挙には高い代償を伴うことを示す。国際社会はロシアの侵略により、ロシアとの関係をこれまで通りにしていくことは、もはやできない」と述べ、対ロ関係を見直す考えを表明した。(北海道新聞2022/2/28)
公邸前で記者団の取材に応じた。首相は「北方領土問題に関するわが国の立場や高齢になった元島民の思いに応えたいという私の思いはいささかも変わらない」と説明。ただ、「今この時の状況に鑑みて（日ロの）平和条約交渉等の展望について申し上げられる状況にはない」と言及した。
政府は安倍晋三政権以降、ロシアとの経済協力を進め、プーチン大統領との信頼関係をてこに領土交渉の進展を目指してきた。今回、プーチン氏個人を対象にした制裁も決めたことで、日本の対ロ戦略全体の転換につながる可能性がある。
