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色丹島ギドロストロイ工場で昨年6,000トン ロシアがスケトウ冷凍すり身の生産拡大へ

 昨年2021年、ロシアは、スケトウダラの冷凍すり身を洋上と陸上において8,400トン生産した。この内、2,400トンはスーパートロールの船内で、また、残りの6,000トンは、色丹島クラバザヴォドスク(穴澗)にある”ギドロストロイ”(Гидрострой)社系列の“クラバザヴォドスク”(Крабозаводск)工場で生産された。

 世界のすり身の生産量は85万トンで市場規模は26億ドル相当と見積もられており、更なる需要の拡大が予想されている。ロシア業界は、今後5年間で同国のすり身の生産量が5万5,000トンに達する可能性があると評価している。

 一方、この4年間、冷凍すり身を使用するロシアのカニカマ等練り物メーカは、2万トン、5,000万-5,500万ドル相当を輸入しており、ロシアの冷凍すり身生産は、輸出向けばかりでなく、これら原料を国産に置換する能力をもつことになる。

 これ以前にもクリール諸島などでは、日本の技術を使って冷凍すり身を生産する試みがあったが、大きな成功はなかった。しかし、テクノロジーは絶えず改善され、近代化されており、ロシアの冷凍すり身の生産は拡大に向かうことになる。(ロシア漁業ニュースヘッドライン2022/2/18)

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