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カムチャツカ地方 赤潮調査結果を発表

2020年秋、ロシア・カムチャツカ半島太平洋側(東カムチャツカ)沿岸で発生した赤潮の総合的な調査結果が発表された。ロシア水産業界紙(WEB)が伝えた。2020年9月-10月、カムチャツカ半島南東部アバチャ湾(52°50′N)で赤潮が発生し、水棲生物が大量死した。今般、カムチャツカ地方の環境安全プログラムの枠組みでこの原因調査が行われたと同地方広報が発表した。このプログラムは、モスクワのロシア科学アカデミーと極東地方の研究機関の参加を受け、極東連邦管区海洋研究所が実施している。赤潮の原因は、微細藻類の渦鞭毛藻が同時に大量発生したためで、カムチャツカ地方天然資源環境部長によると、当時、1リットルあたり70万個体に達していた。微細藻類が集中的に増殖する段階を過ぎると、栄養不足が刺激となって、生物に有害な影響を与える代謝物が生成される。栄養塩類が海洋環境に与えた影響は、気象条件、水温、酸素飽和度等の変化が引き金となった可能性が最も高い。太平洋に面した隣国、日本でも2021年秋に同じような現象が起きている。北海道東部の釧路地区の漁業協同組合では、10月1日までに9割以上のウニが死んだと報告された。なお、カムチャツカ半島南東部と南西部の沿岸では、水棲生物の状況が徐々に回復していることが記録されている。(ロシア漁業ニュースヘッドライン2022/2/17)

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