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サハリン最古の日本建築「樺太守備隊司令官官舎」 ユジノサハリンスク市の歴史博物館とし保存活用

サハリンで最も古い日本建築であり、1908年に樺太守備隊司令官の官舎として建築された建物が、それまで管理していたロシア国防省からユジノサハリンスク市に移管され、市の歴史博物館として使われることになった。官舎はネオゴシック調で、1階はレンガ造、2階は木造、主棟は寄棟屋根。設計者は陸軍技師の田村鎮とされている。(※建設は札幌の建設会社・伊藤組が請け負った) ロシア国防省が管理し、最近までサハリン州軍管区裁判所として使われていたが、昨年5月に裁判所か移転したことで、関係者から歴史的建築物として保存を求める声が上がっていた。市の責任者であるアンドレイ・カフカン氏は「この建物をユジノサハリンスク市の歴史博物館として活用し、街の歴史を明らかにする展示物を配置する。私たちは建物のファザードを復元したいと考えている」と述べた。1970年代~80年代の図面を調査したところ、壁の背後に隠れていたドアが見つかった。「このドアも展示品として使用する可能性がある。これは私たちの歴史の一部であり、非常に興味深い」と市の文化観光センターのアンドレイ・ティ所長は、この発見について語った。1階の天井は、国防省によってチップボードが張り付けられているが、解体することは可能だ。建物の保守作業に当たる作業員は日本の大工の繊細で質の高い仕事を称賛した。天井も元の状態に戻される予定だ。関係者は、官舎が文化遺産リストに入っていなかったことが幸いしたと考えている。文化遺産に関する法律は完全とは言えず、現場での作業を禁止していることから、歴史的建築は放置されたまま朽ちる運命にあった。関係者は、北海道に手紙を送り、官舎の図面を提供してくれるよう要請した。元の姿に復元したいと考えているが、州の予算を獲得することは難しく、個人投資家からの支援を期待している。(astv.ru 2022/1/20)

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