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千島列島北部・占守島で野外博物館の整備進む

北クリル(千島列島北部)のシュムシュ島(占守島)に野外博物館がつくられている。第二次世界大戦の最後の戦いの1つは1945年にこの島で起った。野外博物館の整備は、9月に極東連邦管区のユーリ・トルトネフ大統領全権大使によって発表された。彼は「島にはまだ壊れた兵器が散らばっていて、戦闘機の残骸も放置されている。遺品は「黒い盗掘者」によって略奪され、草でゆっくりと覆われ、歴史のページはゆっくりと消えていく」と語った。トルトネフのアイディアはサハリンで熱狂的に迎えられた。ポペダ記念複合施設のイーゴリ・サマリンによると、11年にわたって野外博物館の必要性を政府に訴えてきたという。「地元の歴史家は、第二次世界大戦の決定的な戦いの場所が略奪されるのを防ぐために多くの努力をしてきた」と話す。歴史的記憶を保存することの重要性は、サハリン州のリマレンコ知事も指摘し、ボランティアがシュムシュ島でソビエト兵士の遺骨を捜索する「メモリー・ウォッチ」アクションを含む愛国的なイベントを支援している。「解放者の記憶を尊重することは私たちの神聖な義務。遺骨収集作業は重要な役割を果たしている。戦いがあった場で、作業に参加した若者は歴史を体感し、それを仲間に、そして子供たちに伝えている」--。(サハリン・クリル通信2021/12/4)

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