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樺太時代の歴史的な街並みの一部が破壊された 恵須取小学校の門柱撤去

 サハリンのウグレゴルスク(旧恵須取)市内にひっそり残されていた樺太時代の恵須取の小学校の門柱が10月19日、通りをきれいにするために破壊され、撤去された。門柱は地区行政府から数十メートル離れたクラスノアルメイスカヤ通りにあり、「ストーブ」と呼ばれていた遺構だった。ソ連時代に第3小学校、第1中等学校と変わり、1964年に2階建ての木造校舎は火災で焼失し、門柱だけが残った。(ウグレゴルスク・ニュース2021/10/21)

 歴史家のアレクセイ・コレスニコフ氏は「ウグレゴルスクに来る観光客は、中国やヨーロッパからではなく、日本から来る。彼らにとって、日本の歴史を示す遺構は興味深く魅力的だ。その異国情緒のおかげで、サハリンに観光客がやって来る。それは樺太時代のおかげといえる。なぜ破壊した人々はこの時代の記念碑を活用することを学ばなかったのか。私には謎だ」と憤りを隠さない。そして「この破壊行為に関与している人は野蛮人であるだけでなく、ウグレゴルスクの敵である」と語った。

 現在、サハリン州には158の文化遺産が国の保護下に置かれている。文化遺産への登録は、時間と労力がかかる骨の折れる作業だ。23年前、コレスニコフ氏は、ウグレゴルスク地域とその住民のために、樺太時代の恵須取神社の入り口に建っていた狛犬を保存することに成功した。1998年、コレスニコフ氏は狛犬を発見し、市長の助けを借りて、歴史的および文化的価値を説明し、郷土博物館に移管した。以来、博物館の展示品として保管されている。

 ウグレゴルスク地区には、樺太時代のユニークなオブジェがまだ残っている。しかし、歴史家や市民は、自分たちの誠実さが危機に瀕していることを恐れている。オブジェを破壊しようとする試みは、常に準備されている。どうしてか?そのような歴史的価値を保存するための努力が、ここでは行われていないからだ。

 もし、「ストーブ」の隣に、説明付きの標識があったら…それがいつの時代の、何であるか、そしてなぜそれが保存されるべきものなのか。一枚の標識は掘削機による破壊を停止し、歴史遺産を保存できたかもしれない。

  「これらの建造物は歴史的な街並みの一部だった」と歴史家は言った。「その場所には歴史がある。それは私たちの前に始まり、私たちよりずっと遅く終わるものだ。にもかかわらず、野蛮で、許しがたい方法でこの歴史物語を削除することは犯罪に等しい。それは地方自治体と市立博物館の暗黙の同意によって起こっているようだ」--。魅力的なオブジェがまた一つ、破壊された。

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1953年

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