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白いスプレーで…一体誰が? 北方領土返還のシンボルに"奪還"の落書き 根室市長「強い憤り感じる

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 9月13日午前11時前、北海道根室市の納沙布にあるモニュメント「四島のかけ橋」に、落書きがされているのが発見されました。

 9月13日午前7時30分ごろ、現場近くに勤務する男性が、北方領土返還を祈念して設置された「四島のかけ橋」に、「奪還」と白いスプレーで落書きされているのを発見。根室市役所などを通じて警察に通報されました。(UHB北海道文化放送2021/9/13)

 警察によりますと、「奪還」の落書きは縦書きと横書きの2か所で発見されていて、大きさは、1つ目(モニュメント本体)には縦2m60cm、横1m10cm、2つ目(点灯台)には縦1m、横2m20cmで、大人の男性が背伸びをして書けるような大きさだということです。

 現場近くの「北方領土資料館」の職員が、9月12日の夕方ごろに確認した際にはモニュメントに落書きはなかったということで、落書きは12日夕方から13日午前にかけてされたとみられています。

 警察は、器物損壊容疑で捜査しています。

 根室市の石垣雅敏市長は「北方領土返還を願う全国民の思いが詰まった象徴である「四島のかけ橋」が、一部の心のない者によって悪戯(いたずら)書きされたことに強い憤りを感じる。とりわけ、コロナ禍によって北方墓参などが中止になっている中で、元島民などの心情を考えると、こんなことで気持ちをそがれたくない」とコメントしています。

 モニュメント「四島のかけ橋」は1981年9月に竣工。4つのブロックは北方四島を表していて、それらが連なり、北方領土返還を祈るゲートとして表現されています。灯火台には「祈りの火」がともされていて、9月13日午後2時現在も燃え続けています。