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国後島のロシア人「亡命」問題でキスタノフ氏語る「亡命を求めたこと自体が奇妙だ。彼には政治的な背景が何もないのに」

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(テレビチャンネル「360」2021/8/23)

日本の出入国在留管理当局の情報によると、国後島から北海道に渡ったロシア人はヴァ―サ・フェニックス・ノカード氏と確認された。また、RIAノーボスチによると、彼は名前を変更しており、以前はウラジミールだった。彼は亡命を求めているとされるが、日本は政治亡命を認めない国である。ロシア科学アカデミー極東研究所日本センター長のヴァレリー・キスタノフ氏は「日本は誰に対しても亡命を認めていない。それが法制化されているかどうかわからないが、誰にも政治亡命を認めたことはない」と語る。ソビエト時代、多くの人たちが日本へ亡命しようとしたが、結局はアメリカにたどり着いた。キスタノフ氏「日本は彼を一時的に国内にとどめ、どこかの第三国に引き渡すか、ロシアに帰すかのどちらかである」と話した。「もちろん、彼は非常に愚かだった。日本へ行くなら飛行機のチケットを買えばよかった」と語った。今回のケースでは、日本はロシア人が国後島から来たことを認めている。それを除けば、日本の法律ではこのロシア人は単に日本国内の島から島へ旅行したに過ぎない。日本は、ロシア人の行為をフーリガンの違法な国境通過と見なすことができる。専門家は「この場合、国後島の帰属問題には誰も触れないだろう。彼は日本の法律がどのように機能するか理解していないし、まったく準備をしていなかった」という。

 (フスグリャドvz.ru 2021/8/23)

「日本の当局は事件の全体像が分かるまで、彼を一時的に国内にとどめ、それから第三国に渡すか、ロシアに帰すだろう」「そもそも彼が亡命を求めたこと自体が奇妙なことだ。彼には政治的な背景が何もないのだから」--ロシア科学アカデミー極東研究所のヴァレリー・キスタノフ日本センター長は言った。このロシア人は3年前にイジェフスクから国後島に来たが、その時から今回の計画を考えていたのだろう。彼は極東ヘクタールで土地を取得し、家には日本のポスターがあり、日本文化が好きだと言っていたという。「こうした点から、今回の問題には政治的なものは何もない」とキスタノフ氏は述べた。「さらに、20kmの海峡を泳いだとすれば、命を危険にさらすことは最大のナンセンス。日本に行くならより安全な方法がある。パック旅行を買えばいい。必要な情報の収集もせず、行き当たりばったり。ただの人だ」--。ノカード氏はたびたびメディアに登場していた。2019年のポータル「ロシア・テレグラフ」では、国後島ゴロブニノ(泊)に土地を取得した経緯を語っているし、2019年4月にはノーヴァヤ・ガゼータ紙の取材に答え、2011年に日本に旅行した際に、ビザの問題で拘束され強制送還されたことを告白。国後島では日本語を勉強し、日本ではなくオーストラリアへの亡命希望を隠していなかった。

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