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羅臼のホッケ復調の兆し 水揚げ昨年の11倍 市場関係者「4千トン超の可能性も」

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 【羅臼羅臼漁協で今季、ホッケの漁獲量が大きく伸び、2014年から続く不振から抜け出せる兆しが見えている。7日までの水揚げは昨年同期の11倍に当たる2066トンで、昨年の累計の1512トンをすでに上回っている。市場関係者は「秋も順調に伸びてくれれば、4千トンを超す可能性もある」と期待している。(北海道新聞根室版2021/6/10 )

 羅臼漁協のホッケ漁は、主に4~6月と、北方領土国後島周辺の安全操業も含めた9~11月ごろ、刺し網などで行われる。同漁協によると、現在は60隻ほどが出漁している。

 漁獲量は2010年まで4千~7千トン台で推移していたが、11年以降は減少に転じ、14年は千トンを割った。16年には記録が残る1961年以降で最低の119トンに落ち込んだ。その後は回復傾向となり、18年は千トン台に戻した。

 6月初旬に2千トンを超えるのは、年間で7841トンを漁獲した2010年以来となる。同漁協によると、現在取れている魚体はやや小ぶりといい、7日時点の平均単価は1キロ98円。

 道立総合研究機構釧路水試は「漁獲が増えている理由はわからない」とした上で、「現在取れているホッケの大半は19年生まれ。この年級は昨年秋の漁でも増えており、兆候はあった」と指摘している。(小野田伝治郎)

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