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色丹島・斜古丹 薬局開店 低価格で販売

 北方領土色丹島北部の斜古丹(マロクリーリスコエ)に、ロシア極東ウラジオストクの総合企業グループ「ダリニポストーチヌイ・リバク(極東の漁師)」が、薬局「エコファルム」をオープンさせた。自社船を使うことで物流コストを抑え、低価格で医薬品を販売。年金で暮らす高齢者の家計を助け、評判になっている。(北海道新聞2021/5/29)

 同社が傘下の水産加工企業「オストロブノイ」の施設内に出店。水産加工品や建設資材などを運搬する自社船がウラジオストクに寄港した際、医薬品も積み込み、色丹島に直送することで、輸送コストを低く抑えた。島内の薬局はこれまで斜古丹、中部の穴澗(クラボザボツコエ)にそれぞれ1店ずつあったが、エコファルムは他店より2割程度安いという。

 エコファルムは築30年以上の古い建物に入店したが、店舗面積は約70平方㍍と広く、ショーウインドーに多くの新しい薬が並ぶ。店内にない薬は、ウラジオストクから2週間以内に取り寄せることができるという。評判を聞いて、約10㌔離れた穴澗から訪れる買い物客も多い。

 穴澗のガリーナ・クルバトフさん(83)は「膝の治療のため、長い間、高い薬を買ってきた。この店では30%も安く買え、仕事をしていない高齢者には助かる」と話していた。(ワジム・クルバトフ通信員、写真も)

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