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1枚の切符から蒸気機関車まで:サハリン鉄道博物館

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 ユジノサハリンスク市内のヴォクザリナヤ通りにある小さな建物がサハリン鉄道博物館だ。その背後にある鉄道設備と客車--それはサハリンで最初の機関車や蒸気式掘削機から近代的な列車まで揃い、建物よりもはるかに印象的である。Sakh.comの記者が博物館を訪れ、鉄道ファンのためにレポートする。(サハリン・インフォ2021/5/12)

 サハリン鉄道博物館の歴史は1997年4月23日に始まった。ロシア鉄道省から全国に博物館組織を設立するよう命令が出された。7年後の2004年7月、ユジノサハリンスクの鉄道労働者レクリエーションセンターに開設された。数年間展示品を収集し、開館に向けて準備したのは最初の管理人となったユーリ・プロセルコフである。

 開館した後も、プロセルコフは稼ぎ頭だった。彼は新しい展示品を見つけ出し、収集し、持ち込み、専門の学芸員がそれらを体系化し整理した。倉庫で発見された古いランプや電信機から、廃棄された腕木信号機や旅客列車まで、すべてが使用された。

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上級学芸員アンドレイ・チリキンは「結局のところ、鉄道で最も興味深いのは技術。幸いなことに、豊かな歴史のおかげで、私たちには多くのものが集中して残された--ドイツ、日本、ソ連…望むものは何でもある。機関車や客車を建物内には入れられない。2005年に野外展示場が登場したことは大きな出来事だった。最初の野外展示は、島北部の物置で発見されたワジマ除雪車ソビエトサハリネッツ除雪車だった。さらに、蒸気機関車D-51とディーゼル車キハ-58など、日本が1990年代にサハリンに寄贈した一連のディーゼル列車である。そして何よりも、さまざまな種類とサイズの除雪車がある」とチリキンは回想する。

 サハリン最初の鉄道は19世紀に出現した。それらは石炭が採掘される鉱山と桟橋を結び、そこから船やはしけに積み込まれた。チリキンは「サハリンの鉄道産業の急速な発展が20世紀に始まったことは明らかだ。樺太庁の時代、日本は島の定住と発展の問題に直面した。鉱山と都市と港をつなぐ、信頼性が高く安価な輸送手段が必要だった。それが鉄道だった。1906年に、コルサコフ(大泊)からウラジミロフカ(豊原)まで42.5km間に出来た軍の鉄道は、将校103人と500人の労働者によってわずか2カ月で完成した」と語り、壁の図を示した。

 展示は日本の樺太時代からソビエト時代に移る。ショーケースには、ユジノサハリンスクの新しい駅の鍵からランタン、通信機器、駅員の帽子まで展示されている。中には、鉱山で使用される狭軌レールから12台の貨車が連結した列車の重量に耐える幹線レールまでさまざまなタイプのレールがそろう。サハリン鉄道の駅長のユニフォームやユジノサハリンスク駅で最初に販売されたチケットなどもある。

 圧巻はやはり野外の展示物だ。「ここにあるすべてが重要なものだ。樺太に捧げられた展示品のいくつかは、すでに日本にはない。例えば、ワジマ除雪機は20世紀半ばに札幌で造られ、同じように雪が降る日本とサハリンの両方で活躍した。日本では、すべてが鉄くずになってしまった。この除雪車は運よく生き延びることが出来た。2005年、ザオゼルノエ駅を調査していた時に発見した。そこの駅長はスクラップにしたいと考えていた。TG16ディーゼル機関車をベースにしたソビエト製の除雪機サハリネッツもある。サハリン鉄道博物館には、合計で約1,400点が展示されている。

 

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