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北方領土元島民高齢化、平均年齢86歳 人数は終戦時の3割

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 北方領土の元島民の平均年齢が3月末現在で前年同期から1歳上がり、86.0歳となった。人数は111人減って5660人となり、1945年(昭和20年)8月の終戦時に北方領土に住んでいた1万7291人の32.7%にまで減少した。(北海道新聞2021/4/2)

 千島歯舞諸島居住者連盟(千島連盟、札幌)が、寄せられた情報を基に集計した。元島民の子に当たる元島民2世は1万6466人で平均年齢は57.6歳、孫に当たる3世は1万2653人で35.2歳、4世は275人で19.5歳となった。

 昨年は新型コロナウイルスの影響で、元島民が四島を訪れる北方領土墓参などビザなし渡航が全面的に中止となった。高齢化が進む元島民から早期再開を望む声が聞かれるが、今年も見通しは立っていない。

 国後島出身で千島連盟の脇紀美夫理事長(80)=根室管内羅臼町=は「平均年齢は毎年上がっていくが、領土問題は全く動かず、じれったさを感じる。ビザなし渡航の再開をはじめ、国はしっかりと交渉を進めてほしい」と話している。(武藤里美)