北方領土の話題と最新事情

北方領土の今を伝えるニュースや島の最新事情などを紹介しています。

根室駅前土産物店「光風」で根室新聞最終号を無料配布

f:id:moto-tomin2sei:20210401170333p:plain


 根室新聞社(岡野忠春社長)は3月31日、夕刊紙「根室新聞」の最終号を発行した。1日から休刊し、4月末には会社も解散する。事実上の廃刊で、1947年1月の創刊から74年余りの歴史に幕を下ろした。JR根室駅前の土産物店「光風」では同紙を50部買い取り「記念に読んでほしい」と市民に無料配布した。(北海道新聞2021/3/31)

 根室新聞はこの日の1面に「きょうで休刊します ご愛読ありがとうございました」との見出しの社告を掲載した。

 この中で地域ニュースを中心に報道し「地方紙としての社会的使命の一端を果たすことができたと自負しております」と振り返った。しかし記者を補充できないなど深刻な人手不足から「苦渋の選択を決断せざるを得ませんでした」と休刊に至った経緯を説明した。最終号は通巻2万2249号だった。

 土産物店「光風」では、毎日のように同店に根室新聞を買いに来ていた60代の女性が最終号を受け取った。「隅々まで読み、地元の出来事を知るのが毎日の楽しみだった。40年以上慣れ親しんだ新聞がなくなるのは寂しい」と話した。

 光風店主の佐々木弘往(ひろゆき)さん(74)は30年ほど前から、定期的に同紙にコラムを執筆してきた。最終号では休刊を題材にし「無くなって初めてその偉大さと存在感が分かるものである」と締めくくった。佐々木さんは「根室新聞と同じ1947年生まれで親近感があった。市民にとっては行事欄などが大切な情報だった」と休刊を惜しんだ。(川口大地、黒田理)

f:id:moto-tomin2sei:20210401170543j:plain