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択捉から生まれたギドロストロイ30周年 極東最大の漁業グループに成長

サハリン州で最も重要な企業であるギドロストロイが3月14日、創立30周年を迎えた。1991年のこの日、同社は択捉島に最初の加工場を開設し、今では極東で最大の漁業、水産加工会社に成長した。陸上で処理される極東の魚の80%はギドロストロイが扱う。年間20万トンの製品を製造し、生産施設では平均3,500人が働き、さらに毎年の漁期には1,500人が漁に参加している。択捉島からスタートした同社は、サハリンと色丹島の企業を傘下におさめ、3年前には極東漁業の巨人だったトロール漁船団プリモルスカヤ・プレオブラゼンスカヤもグループに取り込んだ。今日、ギドロストロイは強力な漁船団を率いて遠洋、近海漁業から加工、製品の保管と販売、孵化場や養魚場、建設、金融、旅行などほぼすべての経済活動を行っている。中でも重要なのは養殖(14の孵化場・養魚場)と遠洋漁業である。グループ全体で20隻の大型トロール船を所有、2,300人が従事している。創業者のアレクサンドル・ヴェルホフスキーは「ここ数年、専門家の教育やインフラとテクノロジーに投資してきた。私たちにも危機があったし、それがなければ成長することは不可能だった」と振り返る。漁業水産関係にとどまらず、これまで80以上の施設を建設、再建してきた。択捉島の空港、病院、学校、幼稚園、スポーツ施設、住宅、高速道路などだ。最近では2019年にロシア最大のハイテク加工場として「クラボザボーツク」が色丹島にオープンした。周辺海域で獲れるイワシ、サバ、スケトウダラ、タラを加工し、色丹島に新たな命を吹き込んだ。同社は社会貢献の面でも活動している。本土から各分野の専門医を招聘し、島民の健康管理に大きな貢献をしている「ロシアのフロンティア」事業は2007年から始まった。文化事業では「イトゥルップ・スタイル」国際ジオデザインコンテストを開催し、クリリスク(紗那)の町に野外オブジェが多数展示されている。「人生それ自体が示すように、『鉄』は人なしでは何の価値もない。私はギドロストロイの設立から一緒にやってきた従業員を誇りに思う。彼らこそ、企業のバックボーンであり、かけがえのない財産だ。私たちは会社とともに成長し、貴重な経験を積んできた。そして、その経験は実を結びつつある」とヴェルホフスキーは語った。(サハリン・インフォ2021/3/14)

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