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北クリルのパラムシル島に地震観測ステーション設置 北海道、千島列島、カムチャツカのネットワーク化も視野に

ノボシビルスクの石油・ガス地質・地球物理学研究所の科学者たちが、クリル諸島(千島列島)北部のパラムシル島で火山活動を続けるエベコ火山に21の地震観測ステーションを設置し、観測ネットワークを構築する。イヴァン・クラコフ副所長は「エベコ火山にすでにあるロシア科学アカデミー地球物理学研究所の観測ステーションとリンクさせ、全部で22の観測ステーションのネットワークを形成する。それは1年以内に稼働する予定だ。すべての機器は購入済みで、現在どこに、どのように設置するか検討している」と語った。長期的には、北海道の地震観測所、クリル諸島の観測ネットワーク、カムチャツカ地方の観測所をネットワーク化することも想定している。「これが実現すれば、この地域の地震のメカニズムや地震帯の正確な特定、地殻の深層構造の研究など、重要な地質学的問題を解決するこでができる」という。絶え間なく噴火するエベコ火山はセベロクリリスクの町からわずか7kmにあるが、科学者によると、この山はそれぼと危険ではない。「おそらく、エベコ火山では壊滅的な噴火は起こらない。むしろパラムシル島の南側にあるヴェルナツキー火山の方が不気味だ。数千年の間沈黙を続けてエネルギーを蓄積しており、噴火する可能性がある。真剣な調査が必要だ」と語る。クリル諸島で大規模な噴火が起これば航空航路線の停止、住民避難につながる可能性がある。「壊滅的な噴火の場合、地球規模の気候変動が起こり、深刻な結果をもたらすだろう」と専門家は結論づけた。(インター・ファクス通信2021/2/18)

 

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