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サハリン州への入域制限解除 デジタルパス(通行許可証)と陰性証明書が不要に

サハリン州のリマレンコ知事は、新型コロナウイルス対策として州内に入るすべの人に求めてきたデジタルパス(電子通行証)と新型コロナウイルス陰性証明書を廃止する法令に署名した。これにより、サハリン州に入る場合の制限がなくなった。制限解除の理由の1つに、観光事業者からの訴えがあった。デジタルパスと陰性証明書によって、観光客数が激減したためだ。旅行業協会のイリーナ・リー会長は「前向きな決断だ。スキーなどを楽しみたいと考えている観光客からかなりの数の電話が入っている」と歓迎する。漁業・水産業界にも良い影響が期待されている。業界は、感染拡大による制限措置で島外からの労働者が減少し、労働力が不足していたほか、14日自主的隔離が求められたためコスト増を強いられてきた。州漁業水産企業協会のコズロフ会長は「制限で深刻な影響を受けてきたが、今までより少ない費用で労働者を確保できる」と喜んだ。サハリン州は昨年6月からサハリンに到着するすべての人に対して、到着3日前以降に受けた検査による「陰性証明書」や州内に住所登録がない人にデジタルパスの提示を義務付けてきた。(サハリン・クリル通信2021/1/28)

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