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ビザなし渡航船、2月改修 コロナ対策 病室新設、窓開閉も

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 政府は、北方領土ビザなし渡航で使用するチャーター船「えとぴりか」(1124トン、定員84人)について、新型コロナウイルスの感染対策を施す改修を来月にも着工する。当初は来年度予算に計上し4月以降に実施予定だったが、昨年のビザなし渡航の全面中止で浮いた予算を充てて前倒しし、交流事業の早期再開に備える。(北海道新聞2021/1/16)

 えとぴりかは、2012年からビザなし渡航で四島との往来に使われ、食堂や8人部屋の旅客室などを備えている。計画ではコロナの陽性患者が出た際の病室を新設し、食堂に飛沫(ひまつ)防止用のアクリル板を設置。換気を良くするために、窓も開閉可能に改修する。

 予算は感染予防用品の購入費なども合わせて約1億5千万円。昨年5~9月に予定した計19回の四島ビザなし渡航が中止となったことで未使用となった運営費交付金を転用する。工期は約1カ月で、3月末までに完了させる計画だ。

 河野太郎沖縄北方担当相は8日の記者会見でビザなし渡航について「今年はコロナ対策をしっかりやった上で事業を推進していく」と述べた。ただ、四島側の医療体制が整っていないことなどからロシア側には慎重論もあり、再開時期の見通しは立っていない。

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