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辞任する南クリル市長インタビュー「実現していない夢が1つある。まだチャチャ山(爺爺岳)に登っていないことだ」

南クリル都市管区のブラセンコ市長は10月30日の会議の席上、正式に辞意を表明したが、私たちは会議の後、市長に単独インタビューをした。(Kurilnews.ru 2020/10/30)

--ヴィチェスラフ・ニコライヴィッチ、市長としてのあなたの仕事を総括すると?

市長:この2年間で、一定の成果を達成することが出来た。監督当局によって特定された否定的な面もあるが、私たちは約1万5,000㎡の住宅を建設した。これは非常に大きな数字だ。他の自治体がすべてこのような成果を挙げているわけではない。ただ、この地域にはまだまだ老朽化した緊急住宅が残っており、引き続き取り組まなければならない。国後島ゴロブニノ(泊)地区で学校と診療施設の建設に着手した。色丹島ではたくさんの住宅を建てている。今年12月にはマロクリリスコエ(斜古丹)の文化会館がオープンする予定だ。残念ながら、すべての住民が望むように出来るわけではない。

--結局、なぜあなたは市長のポストを去るのか

市長:タウンマネージャーとして、どこかで間違いを犯したからだ。市長は自身が清廉潔白であるだけでなく、部下が違反出来ないような環境をつくる必要がある。結局のところ、住民は地方自治体のお金がどのように使われているか見ている。そして、住民に対する行政の姿勢が正しくない場合、否定的な反応が引き起こされる。憲法を改正する投票があったが、私たちの住民はロシアで意見を表明した最初の住民となった。南クリル住民の91%が(領土の割譲禁止を明記した)憲法改正に賛成した。これは自治体や連邦国家への信頼度がこの地域では非常に高いことを示している。市長の任務はこの信頼を維持することだ。当然ながら違反を見逃してはいけない。違反はすぐに正す必要がある。私はなぜ、違反に気づかなかったのか。今は言えない。この状況を冷静に考える必要がある。だから私はタイムアウトを取る。人々は私たちを頼りにして、問題を解決するためにやって来る。私には住民を受け入れ声を聴く時間がなかった。だれもがいつでも私の所に来ることができる--それは正しい。住民との交流がなければ行政は機能することができなくなる。人々が無視できない問題や願望をもう一度確認する必要がある。そして、それらの課題に取り組む必要がある。

--あなたはこの後、どうするのか

市長:まず、この状況を分析し、適切な結論を導き出す。私は席を暖めているつもりはない。働き続けるつもりだ。それがどこか、どんな分野なのかはわからない。それはまだ先の話だ。

--ヴィチェスラフ・ニコライヴィッチ、島ではこれから冬を迎える。市中で暖房も始まった。管理する住宅・ユーティリティ部門は大丈夫か

市長:今年、3基のディーゼル発電を購入した。約8メガワットの予備能力がある。我々は新しい電力供給事業者を確保した。(※地域の電力事業を委託した)「モバイルGTS」は有能なスペシャリストを有する企業で、クリミアやクラスノヤルスクで実績を残している。国後島色丹島のエネルギー供給に疑いの余地はない。何もかも良くなるはずだ。また、新しいボイラー施設も4基購入した。すべてのボイラーは住宅・ユーティリティ部門によって管理されている。その部門の新しいトップとして島にやってきた人物はとても有能だ。

--クリル諸島に未練はあるか

市長:もちろんだ! まだ実現していない夢が1つある。私はまだチャチャ火山(爺爺岳)に登っていない。来年、私は60歳になる。そして南クリル地区は創設75周年を祝う。その時、私は戻ってきて頂上にいるだろう。私たちの島は保護されなければならない。これは私たちの土地である。昔の人が良いことを言った。「ロシア国旗を一度掲げた場所では、ロシア国旗を降ろしてはならない。そこからロシアが始まる」(※皇帝ニコライ1世の言葉とされる)私たちはこの島を開発しなければならない。そして私たちの隣人やその背後に控える人々に、示さなければならない。ここには、かすめ取れるものは何もない、と--。ではごきげんよう

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