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モンスター大型母船“シビルツエフ”南クリール海域イワシ・サバ操業 2,500万缶

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 昨年2019年まで、日本漁船などの北太平洋上公海サンマの受け入れを行っていた、ドブロフロート社所属の世界最大の加工母船の内の1隻、3万2,000トン級の”Всеволод Сибирцев” (フセヴォロド・シビルツエフ)は、今年2020年漁期、サンマ操業をあきらめ南クリール海域で展開されるイワシ・サバ漁業に直行した。当該航海は同年6月14日から開始され、この3ケ月間のイワシ・サバの缶詰生産は2,500万缶に達した。ここ数年、公海上の外国漁船のサンマ原魚の受け入れ事業を完了した後、当該漁業に着業していた。

 製品には"Сделано в море"(スデラノ・ヴ・モーレ:洋上生産)のブランド名が付せられる。”Всеволод Сибирцев”は、南クリール周辺海域で操業の後、同年10月、オホーツク海へ北上、Bシーズンのスケトウダラ・ニシン操業の受け入れに着業することになる。”Всеволод Сибирцев”は、缶詰製品等を洋上で生産するため、1989年にフィンランドで建造された。同様のタイプの大型加工母船は、1988年から1989年にかけ、フィンランドの造船所で3隻建造された。

 ”Содружество”(ソドルジェストヴァ)ПЗ-2301、Петр Житников”(ピョトル・ジチニコフ) ПЗ-2302、そして、この”Всеволод Сибирцев” ПЗ-2303で、”Всеволод Сибирцев”は、2011年12月以降、ギリシャ登記の会社によって、リベリア船籍、船名を”HAINAN BAOSHA 001”として管理運航され、中国漁業へ投入された後、2014年にロシア漁業に復活した。(ロシア漁業ニュースヘッドライン2020/9/24)