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色丹島・斜古丹湾の魚油汚染 オストロブノイ「工場は稼働しておらず廃棄物出していない」と反論

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https://sakhalin.info/news/194622

色丹島マロクリリスコエ(斜古丹)の水産加工企業オストロブノイがマロクリリスカヤ湾(斜古丹湾)内に汚水を垂れ流していると住民から指摘されている問題で、オストロブノイは「現在工場は稼働しておらず、廃棄物を出していない」と関与を否定した。水産加工場の従業員は、魚油のかたまりが南クリル海峡からマロクリリスカヤ湾に流れ込むのを見た。色丹島沿岸では過去3年間、サバとイワシの群れが押し寄せている。複数の企業が所有する25隻以上の漁船が湾の入り口から1~3kmの距離を航行している。大型の洋上加工船も含まれている。湾に流れ込むオトラダ川(斜古丹川)には水産加工場がないため、オストロブノイは漁船や洋上加工船などから出た魚油が1日に2回発生する潮の流れに乗って南クリル海峡から湾内に入り込むのではないかと指摘している。魚油のかたまりにはプラスチックの破片や海藻や家庭ゴミなどが混じっているという。色丹島を訪問中のサハリン州漁業水産企業協会のコズロフ会長は湾内を視察し、オストロブノイの幹部と話し合った。その結果、岸に流れ着いた大量のイワシが腐敗し、油や悪臭を発生させたとみる。コズロフ会長は「これらの事象はすべて自然なものだ。いま海岸はきれいになっている」と語った。一方、サハリン・インフォに、湾内の現状を録画した別のビデオが送られてきた。油で羽が汚れたため飛べない水鳥が映っていた。撮影者はオストロブノイが湾を汚したと非難している。(サハリン・インフォ2020/8/31)