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クリル発展計画(2016-2025)スタートから5年 インフラ整備着々 2023年まで住宅問題を解決

ロシアの連邦プログラムに位置付けられているクリル諸島社会経済発展計画(2016-2025)はスタートから5年が経過し、中間結果が取りまとめられた。サハリン州のリマレンコ知事は「クリル諸島はロシアにとって戦略的に重要な領土。国はクリルの発展に大きな注意を払っている。必要なビジネス活動、交通アクセス、インフラ整備を進め、島々の生活環境を改善し、新たな雇用を創出している」と述べた。発展計画の一環として2016年1月以降、択捉島国後島色丹島では光ファイバー回線の敷設をはじめ、4つの幼稚園と学校、集合住宅6棟、スポーツ複合施設、2つの消防署、20km以上の道路整備などが行われた。現在も4つの学校、医療施設、道路整備が続けられている。年末までに11棟の集合住宅が引き渡しとなり、州政府は2023年までに老朽化した住宅からの住み替えを完了させる考えだ。輸送アクセスの問題はサハリン--クリル諸島間に2隻の新造船を就航させることで解決される。サンクトぺテルブルクの造船所で建造中で、年内に完成する。これに合わせて、民間投資も活発で8つのプロジェクトに100億ルーブルが投資されている。2020年には発展計画に基づいて59億ルーブルの予算が措置されているが、その4分の3はサハリン州が負担しており、今後連邦資金を増額することが課題となっている。(サハリン・クリル通信2020/8/4)

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