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サハリン州 コンブ採取、養殖事業振興のためクリル自然保護区内の規制緩和を求める

北方四島の話題

 サハリン・インフォ2020/2/27

ロシア上院の農業・食品政策及び自然利用委員会で、サハリン州政府関係者が南クリル諸島(国後島色丹島歯舞群島)の自然保護区内の規制を部分的に解除するよう問題を提起した。クリル自然保護区(国後島)と小クリル自然保護区(歯舞群島色丹島)では、インフラ開発やコンブ採取など未開拓の資源を活用するこが出来ない。沿岸での養殖事業の可能性は7万トンと推定されているが、養殖のために割り当てられた場所は10カ所のみ。昨年はホタテの稚貝25万粒を放流したに過ぎない。6億を超える沿海地方と比べるとゼロに等しい。要因は、漁業と養殖のために同じ海域を使用することが認められていないことがある。サハリンとクリル諸島の沿岸はサケなど遡河性魚種の捕獲のために漁場に分けられている。サケ漁のシーズンはせいぜい2~3カ月だが、空いている時期に養殖事業を行うことは出来ない。州政府関係者は養殖目的で水生生物資源を漁獲する権利の強化と、漁業と養殖地の共有を可能にするため既存の法律を改正するよう提案した。議論の結果、委員会としてはサハリン州政府が天然資源省に提案を提出し、自然保護区内の保護政策と漁業の調整するよう勧告した。

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