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色丹島・斜古丹 リマレンコ知事が建設中のオストロブノイ社ハイテク工場を視察 オストロブノイ社、知事にコンブ採取の解禁を要請

北方四島の話題

 サハリン・インフォ2020/2/14

色丹島を訪問したリマレンコ知事は、クリル諸島の優先的社会経済発展区域(TOR)に指定されているマロクリリスコエ(斜古丹)で投資プロジェクトを進める水産企業オストロブノイを視察した。同社はハイテク水産加工場を建設中で、長期的には年間11万トンの製品を生産する能力を備える。潜在的な買い手はロシア国内のほか日本や中国、韓国などアジア太平洋地域を想定している。2020年には、プロジェクトの第1フェーズとして、毎日150トンの魚粉と魚油の生産する工場が開設される。2021年には、1日あたり25万缶を生産する缶詰工場を開設する予定。第2段階では2022 年までに、1日あたり切り身200トンと冷凍魚1,000トンを生産する2つの工場を立ち上げるほか、魚粉と魚油の生産能力を1日あたり最大600トンまで増やす。生産の拡大により470人以上の雇用が生まれる。同社の幹部はプロジェクトを阻害する要因として、小クリル諸島で採取が禁止されているコンブの問題を挙げた。嵐の後に海岸に寄り付くコンブさえ取ることが出来ない。小クリル諸島が連邦の重要な自然保護区に設定されているためで、同社の幹部はリマレンコ知事にコンブの採取を解禁するよう要請した。知事はトルトネフ副首相と協議することを約束。「地域の食料安全保障の観点から、このレベルの企業への支援は必要だ。企業活動を通じて住民は適切な賃金を受け取り、この地域がロシア漁業をけん引している」と述べた。色丹島にはもう1つの巨大工場がある。知事はクラボザボツコエ(穴澗)にあるクリリスキー・ルイバク社の水産加工場も視察した。

 

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※写真は穴澗にあるクリリスキー・ルイバクの加工場