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択捉島・瀬石温泉 5歳の男の子が野犬の群れに襲われ重傷 サハリンに緊急搬送、手術

北方四島の話題

 サハリン・クリル通信2020/1/29他

1月28日午後7時ころ、択捉島ゴリャチエ・クリュチ(瀬石温泉)で5歳の男の子が野犬の群れに襲われ、頭や首、脚を咬まれ重傷を負った。目撃情報によると、兵士がアパート近くで野犬に襲われている子供を発見し、助けようとしたが、野犬を追い払うことが出来なかったという。クリリスク(紗那)の中央病院から医師が駆け付けたが、サハリン本島ユジノサハリンスクの小児病院で手術を受ける必要があると判断。ヘリコプターでは夜間飛行できないため、急きょ航空機が手配された。男の子と医師チームを乗せた航空機は午前0時にユジノサハリンスクに到着。午前1時から小児病院で3時間に及ぶ手術が行われた。男の子の命に別状はない。択捉島ではゴリャチエ・クリュチ、キトヴィ(内岡)、レイドヴォ地区の住民たちから野犬に対する苦情が殺到している。行政府は昨年12月、捕獲経費として150万ルーブルの予算を確保していた。ロシア捜査委員会のクリル地区調査部は、野犬など放置された動物に関する対策は教育行政に委ねられており、刑事事件として捜査を開始した。一部報道では、ゴリャチエ・クリュチはかつて軍事都市であり、軍が管理するため権限が及ばないという情報もある。

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