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クリル諸島社会経済発展計画 2020年は59億ルーブル、32事業を実施

北方四島の話題

 サハリン・メディア2020/1/10

サハリン州政府は2020年、クリル諸島社会経済発展計画に基づいて、北方四島などの開発に59億ルーブル(約105億円)を割り当て、32の事業を実施する。州政府のベリク首相が明らかにした。財源の内訳は連邦予算13億ルーブル、州予算46億ルーブルとなっている。クリル諸島社会経済発展計画は2015年8月に連邦政府が承認し、2025年までクリル諸島の社会インフラ整備を行う連邦政府のプログラム。ベリク首相によると、2020年は4つの分野で32の事業を実施する。1つはクリル諸島、サハリン、本土、カムチャツカ半島間の航空路と海路の交通アクセス改善。2つ目はクリル諸島の開発を加速するための条件整備、自然資源の有効利用。3つ目はクリル諸島住民に快適で手ごろな住宅とサービスを提供すること。4つ目はクリル諸島の調和のとれた発展のための条件整備である。クリル諸島56島のうち、人々が居住しているのは択捉、国後、色丹、パラムシルの4島のみである。主な事業としては、高速道路が再構築されている国後島のドゥボボエに助産施設を開設するほか、パラムシル島のセヴェロ・クリルスクに北クリル中央地区病院を建設する。住宅は国後島で2,500㎡、色丹島択捉島で各2,000㎡を整備する。色丹島のマロクリリスコエ(斜古丹)に図書館と文化の家を建設、アスファルト道路を整備、クラボザボツコエ(穴澗)では暖房用配管を再構築する。セベロクリリスクにスポーツ複合施設するほか、択捉島のレイドヴォ(別飛)とクリリスク(紗那)、国後島のゴロブニノ(泊)に幼稚園と一体となった学校を建設する。また、水産加工では魚油・魚粉工場の整備、サケの孵化場建設などの民間投資も継続される。

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