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択捉島・紗那 クマ対策で警告表示版を設置へ 観光客向けにパンフレットも作成

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北方四島の話題

 サハリン・インフォ2019/11/4

択捉島リリスク(紗那)では例年になくクマの出没が頻繁になっていることから、行政府はクマと遭遇した際の注意事項を記した警告表示版を設置したり、夜に外出することが多い観光客用にホテルなどにパンフレットを配布する。さらに、営林署職員が学校を訪問し、児童生徒に直接注意を呼び掛けることにしている。択捉島のクマは11月初めには冬眠に入ることから、実際の取組は来年になる。クマが人を恐れなくなった要因は3つある。1つはサケの遡上が増加したため、河口付近に捕獲用の網を設置し、遡上を制限していることで餌が十分確保されていないというもの。これには「街に出てくるクマはみんな太っている」として、懐疑的な意見もある。2つ目は母親グマと別れて独り立ちしたばかりの若いクマが餌を求めて街中に現れているとするもの。先日、空港からクリリスクへの道路で自動車に轢かれたクマはまだ若かった。3つ目は人が餌付けしたことがあげられる。クリリスクから数キロ離れた場所で、水産加工場から出る魚の廃棄物がクマの餌として撒かれており、住民は野外動物園と呼んでいる。クマに餌をやることは法律で禁じられているが、車の窓から餌やりをする人が後を絶たない。

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