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国後島・色丹島の平均月給72,000ルーブル、前年比24%増 国後島での住民対話集会で市長が報告 

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北方四島の話題

 サハリン・インフォ2019/6/29

国後島ユジノクリリスク(古釜布)の文化会館で、ブラセンコ市長らが出席して住民との対話集会が開催された。冒頭、ブラセンコ市長は2019年上半期の南クリル地区の現状を報告。国後島色丹島の人口は11,817人で、移住者は94人、出生数は28人、死亡者数は25人となった。住民の平均月収は72,000ルーブルとなり、2018年に比べて24%増加した。南クリル行政府の税収は8億6,700万ルーブルだった。水産加工産業では前年比20%増の17,0000トン、金額で6億3,500万ルーブルとなった。建設部門では、再建が必要な老朽化住宅が39,000㎡あり、2017年から再建した住宅は5,000㎡となった。今年6月1日現在で、223世帯が新たな住宅への移住を待っている状況だ。サハリン州モーゲージ・エージェンシーが医師や教師など専門家誘致のための賃貸住宅を国後島のオトラダ地区で8棟が建設中だが、古釜布から離れており、社会施設も少ないことからあまり人気がない。ブラセンコ市長は「地区中心地からわずか3.5kmに位置し、道路のアスファルト化も計画されている。バスなど公共交通機関を運行し、文化会館や幼稚園、商店など社会施設を整備する計画だ」と説明した。教育部門では、国後島色丹島には5つの学校と7つの幼稚園がある。を含め12の教育機関が開設されている。生徒数が増加しているため2019年9月1日から南クリル初等中等学校で、4年生と6年生が2部制となる。この状況を改善するため、2020年に新しい学校の設計に着手する。国後島色丹島には14の文化施設がある。新たに国後島のオトラダ地区に文化会館が計画され、色丹島のマロクリリスコエ(斜古丹)で文化の家が建設中だ。医療分野では、国後島のドゥボボエ地区、オトラダ地区、色丹島のマロクリリスコエに診療所が計画されている。住民からは古釜布湾の環境汚染の問題、住宅の品質など様々な分野で意見や要望が表明された。住民対話集会はこの後、色丹島でも開催され、1日にクラボザボツコエ(アナマ)、2日にマロクリリスコエで予定されている。

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