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北方領土遺産「千島電信回線陸揚庫」…①

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〇…戦前、根室国後島択捉島は電信回線でつながっていた。旧逓信省が1900年(明治33年)に、根室市ハッタリ浜-国後島ケラムイ岬(約38㎞)に海底ケーブルを敷設。国後島の北端・白糠泊までは電柱を伝わせ、国後水道でまた海底にもぐり、択捉島の丹根萌に上陸。択捉島最北の村・蘂取まで有線でつなぎ、電報のやり取りを可能にした。当初は標津-国後島ノツエト崎間に敷設したが、冬期間流氷による断線が相次いだためルートを変更し、根室が起点となった。f:id:moto-tomin2sei:20181120175759j:plain

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f:id:moto-tomin2sei:20181120175833j:plain〇…根室側の起点となったハッタリ浜には、海底ケーブルを陸上の電線と接続させるための施設「陸揚庫」が今も残っている。鉄筋コンクリート造りで間口3.84m、高さ3.74m、奥行き5.9m。床面積は約50㎡。正面に高さ1.65mの門柱がある。電信回線の開通と同時期に建てられたとすると、築118年もの間、風雪に耐えてきたことになる。建築年を特定する資料は見つかっていないものの、鉄筋コンクリート建造物としては日本最古級とみられている。

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