北方領土の話題と最新事情

北方領土の今を伝えるニュースや島の最新事情などを紹介しています。

国後島 ボランティアがマスク作り 高齢者に食料や薬の配達も

北方四島の話題

   Kurilnews.ru 2020/4/3

マスクが不足する国後島では、ボランティアが行政府から提供されたガーゼなどを材料に自宅でマスクを手作りして、住民に配布している。ガリーナ・モストフシチコバさんは元ファッションデザイナーで、縫製の達人。10年間、ミシンから遠ざかっていたが、コロナウイルスとの闘いに貢献する今回の活動がスキルを思い出す絶好の機会となった。「パンデミックについて知ったとき、すぐにマスクを縫い始め、隣人に配った。その後もガーゼ、ゴムひも、糸を手に入れ、手作りマスクを行政に渡している」と語る。現在、6人の住民がボランティアでマスク作りを行っている。また、60歳以上の住民に食糧や医薬品を届けるボランティアもおり、高齢者は電話1本で助けを求められる。

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択捉島でもコロナ対策 仕事は休みで自宅待機 子供たちは遠隔学習

北方四島の話題

 サハリン・クリル通信2020/4/3

択捉島の住民は完全に自宅で隔離生活を送っている。様々な職業、年齢の人々が家にこもり、必要な時だけ外出する。観光客に人気のスポットは無期限に閉鎖されている。通りには警察官が出で1日中パトロールし、スピーカーで外出しないよう呼び掛けている。通信員のアルタム・パシュジンは「島内はいたって穏やかだ。住民はコロナウイルスを恐れてはいないが、念のため家にいる。すべては他の地域と同じだ。プールやフィットネス・ジム、公衆浴場は閉鎖されている。公務員や会社員は仕事を休み、子供たちは遠隔学習を受けている。開いているのは食料品店だけで、商品は十分ある。その中でもギドロストロイ社は仕事をしている」と報告した。プーチン大統領は5月1日まで仕事をしないよう呼び掛けた。

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ビザなし交流にも使用されているはしけ「友好丸」「希望丸」で消毒作業

北方四島の話題

 サハリン・クリル通信2020/4/3

https://skr.su/uploaded/6f/17/cc/5c6967c34b82eefc2a1c11975f.mp4

日本とのビザなし交流でも使用するはしけ2隻を運航している国後島ユジノクリリスク(古釜布)の「南クリル・ドーケル」が、新型コロナウイルス対策として、乗客を輸送した後に船内を消毒する作業の様子を公開した。はしけは「友好丸」と「希望丸」で、国後島-色丹島間などで乗客を運んでいる。従業員はマスクと手袋をはめて入念に消毒作業を行っている。南クリル行政府のブラセンコ市長が自身のインスタグラムでシェアしている。

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千島海溝地震予測 津波高は択捉島で約29m、根室市で22m

北方四島の話題

 産経新聞2020/3/29

北海道東部の太平洋沖で発生する津波予測を進めていた内閣府有識者会議「日本海溝・千島海溝沿いの巨大地震モデル検討会」が、根室市で最大22m、択捉島では約29mの津波が来襲すると予想。検討会は過去6000年間に起きた津波による堆積物を分析するなどの手法で、発生する可能性がある最大規模の津波を予測した。政府の地震調査委員会は千島海溝ではマグニチュード(M)8.8程度以上の巨大地震が今後30年以内に70%~40%の確立で発生するとしている。政府は4月にも最終的な予測結果を公表する。

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9月3日を「軍事的栄光の日」に ロシア議会で法案審議 1945年の対日戦争におけるソ連の勝利は第二次大戦を終結させた

北方四島の話題

 Citysahk.ru 2020/4/1

9月3日を「軍事的栄光の日」と制定し、第二次大戦が終結した記念日とする法案の第一読会がロシア国家院(下院)で行われ、多数の議員が支持した。第二次世界大戦の重要な局面はクリル諸島上陸作戦であり、戦線は極東にあった。サハリンとクリル諸島解放のための戦いでは、2,000人を超えるソビエト兵が命を落とした。1945年の対日戦争におけるソ連の勝利は第二次大戦を終結させた決定的出来事だった。サハリン州選出のグレゴリー・カラシン上院議員は「9月3日が『軍事的栄光の日』に制定されることは、歴史的記念碑の保存と新たな創造の機会を与えるもので、第二次大戦終結を祝う式典に連邦資金が割り当てられることになる」と語った。法案は外務省と防衛省も承認している。ラブロフ外務大臣とショイグ国防大臣が署名した文書がプーチン大統領に送られ、大統領はこの取り組みを支持した。法案は連邦議会の防衛安全保障委員会の支持を得て、内閣が法律の変更と記念日制定に向けた対応について準備している。

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今年のビザなし交流 7月以降に実施する方向で調整

北方四島の話題

 北海道新聞2020/4/2

今朝の北海道新聞です。今年のビザなし交流について「ウイルスの影響で四島側が受け入れに懸念を示しているほか、高齢化が進む元島民の感染防止を図る観点から、5、6月の実施は見送る方針。7月以降に実施する方向でロシア側と調整を進める」と書いています。年度途中からでも出来ればいいのですが…

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マスク不足の択捉島 駐屯軍が軍用ガーゼ、消毒液を提供 住民は自宅待機「通りは空っぽ」

北方四島の話題

 サハリン・インフォ2020/4/2

択捉島では他の地域同様にコロナウイルス対策が取られている。この時期、観光客は限られており、警察とボランティアは住民が家にとどまっているかどうかパトロールしている。島でウイルス感染の症例はない。ロコトフ市長は定期的にウイルス検査を受けている。感染拡大に備えて地区中央病院(感染症病床3床)では小児科を感染治療に使用する準備を完了した。ベッド数は11床あり、必要に応じて15床まで増やせる。島内では3月末からマスクと消毒液が不足している。そこで軍隊が動いた。島内のゴリャチエ・クリュチ(瀬石温泉)にに師団司令部を置く第18機関銃砲兵師団の師団長が500mの軍用ガーゼと30kgの塩素系消毒剤を行政府に提供した。洋服店では数日間マスクづくりに従事している。マスクは医者や公益事業従事者など、緊急時でも仕事を続けなければならない人々に最初に届けられる。行政府は使い捨てマスクを購入しており、近い将来薬局に並ぶはずだ。スポーツジム、プール、映画館、学校などはすべて閉鎖されている。集落を結ぶバスは極端な間引き運転だ。島に到着した人々はみんな自宅に閉じこもっている。クリリスク(紗那)の通りは人っ子一人いない。ロコトフ市長は「私たちは連邦、サハリン本島と同じ措置を講じている。孤立感はない。私たちは困難な状況を理解するよう市民に要請し、外出をしないよう求めているか、理解してくれている」と述べた。オーロラ航空は択捉便を含めフライトを制限すると発表した。

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