❐北方四島の話題
サハリン・インフォ2019/11/13
国後島ユジノクリリスク(古釜布)に建設される新しい学校の調査設計業務に関する入札情報が国家調達ウエブサイトで公開された。予定価格は2,500万ルーブルでサハリン州の予算から割り当てられる。新校舎はカレフ通りの32,200㎡の敷地に建てられる。地下1階、地上3階建てで建築面積は16,300㎡。児童生徒550人を想定している。
❐北方四島の話題
Kurilnews.ru 2019/11/11ほか
国後島のゴロブニノ(泊)とドゥボボエ地区の生徒や住民たちが時空を超えて国後島の歴史や文化を旅する創作劇「本当の人々」を上演した。題名は「アイヌ」の意味--「人間」からきている。主人公の生徒たちが偶然、アイヌが使用した土器の破片を発見したことから物語は始まる。生徒たちは時空を超えて様々な時代を訪れ、国後島で起こった重要な出来事を目撃していく。旅の中で、生徒たちはアイヌの生活や文化に出会い、日本に捕らわれたゴロフニン艦長に同情した。そして、ロシアの兵士イヴァンと日本女性の出会いと別れの物語を目撃する。やがて、そのロシア兵士は生徒の祖父だったことが分かる。そして日本人女性も見つかるが、彼女こそ生徒たちに土器の破片を見つけさせた人だった。「本当の人々」の脚本はナジェズダ・ポリューク校長が担当し、衣装などは生徒たちが歴史資料を参考にしてデザインした。ポリューク校長は「生徒たちは地域の歴史のすばらしいページに触れ、共感してくれた」と話していた。南クリル行政府のサボチキナ副市長や地区議会のボンダレフ議長も鑑賞した。このプロジェクトはドゥボボエ地区の学校職員や住民がサハリン州政府の助成金50万ルーブルを獲得して実現させた。
❐北方四島の話題
サハリン・インフォ2019/11/11
https://sakhalin.info/news/180193
サフコム通信と水産建設大手企業ギドロストロイが小クリル列島で唯一人々が暮らしている色丹島の再生をテーマにしたドキュメンタリー映画「忘れられない島--シコタン。最高の場所」を公開している。南クリル諸島の産業の夜明けは巨大なサンマの資源が発見された20世紀半ばに始まる。その後数十年間、色丹島を含む極東の島々はソ連の漁業生産と加工の最大拠点となった。ソ連が生産する缶詰の3分1がこの地域で作られ、何千人もの若者が島にやってきた。しかし、1990年代にはソ連崩壊、巨大地震に襲われ壊滅的な被害を受けた。色丹島は最悪の状態に陥り、食料不足や寒さ、本土との交通アクセスの欠如など、住民は文字通り生存するための戦いを余儀なくされた。島の再生はやはり漁業と関連していた。ギドロストロイとオストロブノイという有名な水産企業が工場を再興し、社会施設を建設し始めた。色丹島は隣接する国後島や択捉島のように最先端の技術により、漁業と加工の強力な中心地なりつつある。このドキュメンタリー映画はソビエト時代から2019年末までの様々な出来事を再現している。漁業にとどまらず南クリル諸島に暮らす人々の真の生活記録である。